Lab to Marketに見るRadyスピリット

投稿日: 2011/03/05 17:05:09

Lab to Market (L2M)のことについて少し書いてみたいと思います。スクールの公式サイトではあまり良く分からないですからね。。

Radyスクールの看板コースで、ビジネスアイデアを起業プランとして練り上げるという作業です。そこには市場分析、顧客分析、マーケティング戦略、財務戦略、組織戦略など、あらゆる要素が入ってきます(詳細はこちらも参照ください)。3C, 4Pなどといったお決まりのフレームワークはあるものの、本質的に起業プラン作成方法の決定打などはありません。アイデアや、人々の考え方によって、アプローチは千差万別です。「起業プラン作成プロセスというのは、元来messyでiterativeなものた」、担当教授がよく口する内容です。事業企画の経験のある私的には完全に同感って感じです。何も無いところから、半ば力技で練り上げる第一弾プランは欠陥だらけです。それでも、何か形が見えてくると人は次に何をすべきかが分かってきます。そうした作業を繰り返し繰り返し行っていくんですね。

そんなmessyでiterativeなプロセスを、授業コースとして構築するというのは相当チャレンジングなことだと想像します。プラン策定過程で活用できそうなフレームワーク、文献などについて議論したり、ゲストスピーカーから関連する話を聞いたりします。そして、「この時期にはこういう問題に直面するだろうから、こういう記事、ゲストスピーカーを準備しておこう」という教授の意図は、見る人が見れば非常にクリアでかつ極めて合理的・効果的だと感心してしまいます。

私的には、こうしたサポート情報はとても重宝し、様々な難題を解決する助けになっています。恐らくそれは、私が過去に事業企画の経験があって、そこでいろいろと悩み苦しんだ経験があるからではないかと思っています。一方で、事業計画策定プロセスに馴染みの無い人にとって、授業そのものは、いまひとつ響かず、単なるオセッカイとして映る場面もあるようで、不満の声が上がるときもあります。

担当教授は、こうした学生の声を率直に聞き入れ、コース内容の改善に向けて、日々試行錯誤を続けています。今期も、期の途中から授業のロジスティクスが変更になりました。変更したことが正解だったのか否かは後になってからしか分からないことですが、それでも現状を改善しようとして、大胆な変更に踏み切ったのは、本当に凄いことだと思います。

ようやく骨子に近付きました。つまるところ、「リスクテイク」、「変化」、「進化」、こそがRadyの真骨頂だということです。そして、Radyスクールの看板コースであるL2Mでそうしたスピリットが具現化しているというのは、なかなか面白いことでもあると思います。これからもL2Mは、どんどん進化していくでしょう。公式サイトのL2Mの説明が極めて概論的なのは「変化が激しすぎるから」と解釈をしておくことにしましょうか。。。

Full Time 2011 池田 栄次

(追伸)

先日、学内をフラフラと歩いていたら、新校舎建設の看板がたっているのを発見しました。

"Wells Fargo Hall Coming 2012"、いよいよですね。